ソノリテについて 〜 マルセル・モイーズ
CDやDVD付きの教材というのは音や映像で確認できるので独学の人にとってはとても心強いものです。できれば全ての教材がそうであってほしいものですが、特にDVDになると完全な初心者向けだけです。残念ながらステップアップを目指すための教材で独学者向けというのはあまりありません。
つまり、中級レベル以上の人向けに作られた教材のほとんどはフルート教室で先生から手ほどきされるのを前提にしているわけです。ですので、その中身は音階練習用の楽譜であったりエチュード(練習曲)の楽譜であったり。それをどのようにして吹くのかの細かい解説はなく、先生による指導に委ねられています。
この「ソノリテについて」はマルセル・モイーズ(1889〜1984)という伝説のフルート奏者が書いた教本で、今ではフルートのバイブルと呼ばれています。そして多くのフルート教室で中級レベル以上を目指す人達の教材として使われています。
現代フルートの生みの親はドイツ人のテオバルト・ベームですが、その演奏方法を確立したのがフランス人のモイーズです。
フルート教本 〜 トレヴァー・ワイ
トレヴァー・ワイ(イギリス)はマルセル・モイーズに師事した世界的なフルート奏者で、モイーズ亡き後フルート奏法の伝道者となっています。この教材はシリーズ化されており、数えきれないほどの種類があります。CDが付属しているので音を確認しながら学習を進めることができるのはポイントが高いです。
初心者向けのもの(入門編)もありますが、こちらは内容が近年の他の教材に比べるとかなり見劣りします。
フルート教則本 〜 堀井 恵
これはまったくの初心者から中級レベルまでを意識して作られた渾身の教材といえるでしょう。収録曲の数はエチュードを含めると70曲はありそうです。
もしこの教材にCDが付いていたら独学でもけっこういける...と思わせる充実した内容になっています。
フルートが上達する教材関連ページ
- フルート初心者の教材
- 今思えば、もっと中身が濃くてリアルティのある教材があれば教室に通わなくてもあるていどのレベルにはなれただろうという気がします。