フルートの価格(値段)について
フルートは吹奏楽器の中の木管楽器に属することを知っていましたか。木管楽器といえばクラリネットやオーボエなどを思い浮かべますが、あれと同じカテゴリーなんですね。フルートは金属でできていてキラキラと輝いているので、まさに金管楽器の代表みたいに思いがちです。しかし、違うんですね。金管楽器と木管楽器の定義は楽器を構成する材質とはまったく関係がなくて、唇を振動させて音を出すのが金管楽器、そうでないのが木管楽器なんです。あと、先っぽがアサガオの花のように開いているのが金管楽器の特徴です(サックスは例外)。
材質とは関係ないというのは意外だったと思いますが、フルートにも木製のものがあります。日本古来の笛は木製なので、西洋で生まれたフルートも昔は木製だったというのは想像できますよね。それが今現在でも作られているのですが、趣向性の高いプロ用(高級品)しかありません。日本メーカーではサクライが有名でして、最大手ではYAMAHAが作っています。オーケストラや吹奏楽団で使われることはまずなくて、プロの演奏家がステージで使っていたとしたら曲にノスタルジーを感じてもらいたい意向があるのでしょう。
ピッコロという楽器はフルートよりも高い音階を出せますが、その超高音が人の耳に不快でないように今でも木製が主流です。
プロや上級者が好んで使うのは、材質が金や銀のフルートです。フルートは3つのパーツに分かれますが、その全てが金や銀製です。価格は総銀製で40万円以上、金やプラチナ製だと200万円は下りません。フルートはとてもコンパクトな楽器なのに、真鍮(ブラス)で作られるトランペットやサクソフォーンといった大きな楽器よりはるかに高額です。フルート初心者がいきなり40万円なんてありえませんね。といわけで、入門用としてのフルートは白銅製が一般的です。安い中国製が新品で3万円前後からあるので、今では気軽にフルートを始められるようになりました。
入門用のフルートは安物なので音色が悪いのでは?と心配されることでしょう。しかし、実はそんなことはないのです。むしろ初心者にとっては音が出しやすく、なんといっても軽いのがいいです。総銀製のフルートは重くて吹奏圧が高いので初心者にはお勧めできません。問題があるとすれば耐久性でして、使っているうちにメカニカルな故障が頻発するようになります。とはいえ、数年ていどはノープロブレムです。
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フルートの材質について
フルートを作るのに適した材料は金や銀などの貴金属です。木製のフルートは現在でも需要はありますが、特殊な部類であって王道からは外れたものです。一般に求められるフルートの音色というのはやはり金属でないと得られないものだからです。また、それは金管楽器の材料(真鍮)ではダメなのです。
そういうわけでフルートは高価な楽器になってしまいます。材料そのものが財産的価値があるからです。そしてさらに、これら貴金属は加工やハンダ付けの仕事が難しいので特別な技術を持ったクラフトマンでないと作ることができません。
金や銀は先物取引(相場)の対象になっているのでフルートの価格も市場の影響をもろにうけてしまいます。
しかし世の中には代替品としての金属があります。それが洋銀(銅、ニッケル、亜鉛の合金)や白銅(銅、ニッケルの合金)です。この代替金属のいいところは銀によく似た音色を出すことはもちろんのこと、加工がしやすい上にサビにも強いことです。
大手メーカーの製品の多くは洋銀や白銅に銀メッキをしています。
おおよそフルートはどこのメーカーでも以下のような材料で各パーツを作っています。価格はどこまでハンドメイドの作業なのかで大きく違ってきます。
入門者向け | 全てが洋銀(白銅)、もしくはリッププレートのみが銀。 |
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初級者向け | 頭部管が銀製、他は洋銀(白銅)。 |
中級者向け | 総銀製、もしくはキーメカニズムだけは洋銀(白銅)。 |
上級者向け | 純度の高い銀、もしくは金。 |
フルートという楽器は価格に比例して美しい音色になるわけではありません。最も大事なのは製造技術なのであって、金やプラチナをふんだんに使っているだけであれば、それはもはや楽器というより工芸品の部類です。
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フルートの材質と価格関連ページ
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- リングキーが登場した背景
- 本来リングキーはハイレベルなフルート演奏をするために開発されたものではありません。
- ドローンかソルダードか
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- 初心者向きのフルート
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- フルートの比較とクチコミ
- フルートって実は木管楽器なんですね。その理由や、数種類あるフルートから自分に合うのはどれかを指南いたします。