フルートのトーンホール

トーンホールも音色に影響を及ぼす

フルートを選ぶ際、初心者と上級者では見るべきポイントがかなり違います。初心者の場合は一番大切なのは演奏のしやすさですが、上級者になるとやっぱり音色や音量が重要になります。ですので、上級者は材質だけでなくフルートの構造にも注目します。

 

 

トーンホールの構造など初心者は全く気にしないものですが、それはそもそも選択肢が一つしかないからです。引き上げ式トーンホールがそうでして、別名ドローンタイプとも呼ばれます。

ドローン(drone)はラジコンヘリで知られますが、「無人で」という意味もあります。

 

 

引き上げ式トーンホール

 

これは管体に開けられた穴の縁を機械で上方に引き上げて作られます。そのため作業は短時間ですみ、作業員は機械の操作ができればいいわけです。

アメリカのヘインズ社が開発した製造方法でして、これによりフルートの価格がいっきに下がって大衆化に貢献しました。

 

 

 

ソルダード式トーンホール

 

逆にフルートの構造で上級者が最初に気にするのがトーンホールです。これはソルダード方式というタイプでして、ホールの縁は金や銀をハンダ付けして作られます。

ハンダを英語でいうとソルダー(solder)です。

 

 

ソルダード方式のフルートはハンドメイドですので製作に時間がかかるため高額になります。音色に響きと重厚さがあるので今やほとんどの上級者やプロが使用しています。一方でドローンタイプは軽やかで明るい音色ですので、それを狙ってあえてドローンタイプで演奏するプロの演奏家もいるようです。

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